テニスの歴史

テニスコートの進化

試合で使うテニスコートは、たて10.97メートル、横23.77メートルの長方形の形をしています。これは世界中で同じです。しかし、テニスをするための場所と形は、テニスの進化と共に変わっていきました。テニスコートの進化から、テニスの歴史にアプローチしてみましょう。

僧院にあったテニスコート

テニスは聖職者や貴族のたしなむスポーツでした。12世紀ごろには僧院の回廊でボールを打ち合う、現在のテニスに近い球戯があったようです。テニスは聖職者や貴族がたしなむスポーツとして発展してきた歴史があり、昔のテニスコートは僧院の中にありました。四方が壁に囲まれ天井が傾斜したコートで、現在のテニスコートよりも大型でした。イギリスのクリフトン大学には復元された室内コートがあります。
フランスのベルサイユ宮殿の中にも「テニスコートの間」があり、ここでフランス王や貴族が室内テニスを楽しんでいました。

砂時計型のテニスコートが実用新案に

今から130年以上も前の1873年、イギリスの退役軍人ウィングフィールドは、近代テニスのルールを工夫しました。彼はテニスコートの形を、二つの台形を短い辺で合わせた形にデザインしたのです。このコートはベースラインが39フィート(11.895メートル)なのに対してネット部分が21フィート(6.405メートル)しかなく、文字通りの「砂時計型」でした。
ウィングフィールドはこのコートに合わせて三角形のネットを工夫します。このネットと洋ナシ形のラケット4本、ゴムボールにルールブックを付けたものをセットにして「実用新案特許」を申請しました。彼は「フレンチ商会」という会社を設立し、このセットを5ギニー(約10万円)で売り出しています。

変還を経て今の形に

ウィングフィールドが「砂時計型」のテニスコートを考案した後間もなく、イギリスのマリルボーン・クリケット・クラブでもテニスコートが造られました。このコートはベースラインが30フィート(9.15メートル)、ネットが取り付けられる中央部が24フィート(7.32メートル)で、ウィングフィールドのテニスコートほどではありませんが、まだ中央がくびれています。
その後の第一回のウィンブルドン大会(1877年)で使用されたテニスコートでは、中央のくびれはなくなり、サイドライン78フィート・ベースライン27フィートの長方形です。これは現代のシングルスコートと同じサイズ(サイドライン23.77メートル・ベースライン8.23メートル)です。

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