ドレスを着てテニス?

テニスといえば、男性はシャツに短パン、女性はスコートをはいてプレーするというのがふつう思い描くスタイルです。しかし、現在行われているテニスが誕生した19世紀後半には、人々はホームパーティで着用するような盛装でプレーしていました。

ローン・テニスの誕生

現在行われているテニスの正式名称はローン・テニス(lawn tennis)といいます。テニスの歴史はさかのぼれば紀元前のエジプトにまで行き着きますが、ローン・テニスが生まれた日は、イギリスのウィングフィールド少佐が特許を申請した1874年2月23日とされています。

盛装でテニス

ローン・テニスは当初、ミックス・ダブルス(男女混合ダブルス)で行われていました。自宅の芝生(lawn)の庭などに携帯式のネットを張り、主にホームパーティの余興で行うために考案されたのです。ですから、当時はパーティ用の盛装でテニスを行っていました。男性はフロックコートに山高帽、そして何と手にはステッキを持っていたそうです。女性はコルセットで胴を締め上げ、ロングスカートに飾りのついた帽子、そしてヒールの高い靴。そんな姿でテニスをしていたということですから驚きですね。

試合風景

女性は自由に動くこともままならない服装ですから、自分の手の届く範囲のボールしか打ち返しません。男性がその分をカバーし、コートを動き回っていたようです。
また、ボールを打つときも、打ち返しやすいボールを返さなければなりません。スマッシュなど、もってのほかです。サービスもまさに「サービス」。もともと社交の場でラリーを楽しむための余興ですから、攻撃的なサービスを打つこともありませんでした。
このように、男女とも盛装して和やかなムードでラリーを続けていくという、今の試合風景からは想像しにくい雰囲気で当時のテニスは行われていたそうです。

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