エムズテニス便り

2008年04月22日第31話 2008年4月22日(火)

こんにちは。(有)エムズテニスパークの鈴木です。
「斬り捨て御免」という江戸時代の武士の言葉。なんかイメージでは武士はこの言葉を言っては庶民を斬っていたとう感じがしますよね。でも実際にはそれほど 多くはなかったそうです。「斬り捨て御免」と言って誰かを斬ってしまった武士は、その後、なぜ斬ったのか正当な理由がないと裁かれてしまうし、もし逃げら れた場合は切腹だったそうです。私の勝手なイメージでは、江戸時代の武士はやりたい放題というイメージでしたが違うようです。どの時代にもルールはあるん ですね。まぁ当然と言えば当然ですが・・・

それでは第31話のスタートです。

第31話の今回はスポーツと栄養について書きたいと思います。皆さんは五大栄養素というのを聞いたことがありますか?五大栄養素とは、糖質、脂質、 たんぱく質、ミネラル、ビタミンのことを言い、私たちは食品からこのような栄養素を摂取して生命維持や身体活動を行っています。それでは一つ一つについて 少し詳しく説明しましょう。
1)炭水化物(糖質)
炭水化物は糖質と食物繊維に大別されます。糖質は最小単位である単糖類(ブドウ糖・果糖など)、2〜10個の単糖からなる少糖類(麦芽糖・ショ糖・乳糖な ど)、多数の単糖からなる多糖類(デンプン・グリコーゲンなど)に分類されます。炭水化物の役割はエネルギー代謝過程により、1g当たり4kcalのエネ ルギー源となります。また、体内では炭水化物をグリコーゲン(ブドウ糖が多数連なった高次多糖類)として蓄えることができ、血糖の維持などに利用されてい ます。食物繊維は、ヒトの消化酵素では消化されない食品中の難消化性成分の総称であると定義され、それらのエネルギーは低いのでエネルギー源としての役割 は小さいが、便秘の解消、大腸がんの予防、血清コレステロール値の是正などの効果があります。
2)脂質
脂質は、単純脂質(中性脂肪)、複合脂質(リン脂質・糖脂質・リポたんぱく質)、誘導脂質(ステロイド・脂溶性ビタミン類)に分類することができます。脂質の役割は、エネルギーを脂肪として貯蔵し、1g当たり9kcalのエネルギーを生産することです。
3)たんぱく質
たんぱく質とは20種類のアミノ酸が多数複雑に重合したものです。20種類のアミノ酸のうち、体内で合成することができない、あるいは合成されてもそれが 必要量に達しないため、必ず食物から摂取しなければならないものを必須アミノ酸といいます。たんぱく質は、胃で酸と消化酵素によりペチプドにまで消化さ れ、小腸では消化酵素によりアミノ酸に消化されて吸収されます。たんぱく質は、骨、筋肉、結合組織などの構成成分であり、生体の構造や形態を形成する構造 的役割と、酵素、物質運搬たんぱく質、免疫グロブリン、ペプチド性のホルモンなどの機能的役割があります。
4)ビタミン
ビタミンは、微量で生命の維持に関わる不可欠な有機物であり、体内でほとんど合成されないか、合成されても必要量に満たないため、必ず外界から摂取しなけ ればならない微量栄養素と定義されます。ビタミンは、水に溶解する水溶性ビタミン(ビタミンC・葉酸・ビタミンB1・ナイアシンなど)と、そうでない脂溶 性ビタミン(ビタミンA・ビタミンEなど)に分類されます。
5)ミネラル
ミネラルの体内含有量は約4%です。ミネラルは栄養学的に多く摂取しなくてはならないマクロミネラル(カルシウム・リン・ナトリウムなど)と、それよりも摂取量が少なくてよいミクロミネラル(鉄・銅・亜鉛・ヒ素など)に分けられます。

バランスよく食べよう!と一般的に言われますが、バランスのよい食事とは必要なエネルギー量と各栄養素を過不足なく含んだ食事のことです。近年、私 たち日本人の食事は選択の幅が広がり、意識さえしていれば非常にバランスの良い食事ができるようになりました。しかし、選択の幅が広がったということは、 注意しないとバランスの悪い食事にもなるということです。

それでは次回をお楽しみに。

<お知らせ>
・5月2日(金)より第52期がスタートします。

 

2008年04月17日第30話 2008年4月17日(木)

こんにちは。(有)エムズテニスパークの鈴木です。
暖かくなってきた第30話の今回は水分摂取の重要性についてです。

まずは体内水分について書きます。体内の水分総量は体重の約3/2を占めます。また、体内の水溶液を総称して体液と呼びます。体液は細胞外液と細胞 内液に分けられ、そのうち細胞内液は体液の50~60%を占めるほどです。では水にはどのような働きがあるのでしょうか?水の主な働きは、溶解作用(体内 で行う化学反応がすべて水に溶けて初めて進行すること)・運搬作用(体内における物質の移動、老廃物の排泄や栄養物質の運搬のこと)・体温保持(水は比熱 が大きいため気温や室温が低下しても体温は低下しにくい。また皮膚より汗として水分を出すので気化熱で体温を下げる)です。

次に水分補給についてです。運動時の体温の上昇は水分摂取により効果的な発汗を促し、熱を放散させることによって制御されています。そのため、運動 時の水分補給はパフォーマンスを維持するために非常に重要な要素です。水分摂取のタイミングは運動前から十分に水分補給をした上で運動を始め、運動中には 喉が渇いたという口渇感が起こってから水分を摂取するのではなく、定期的に水分を補給しなければなりません。運動後、非常に濃い尿が少量しか排泄されな かったり、数時間も尿意を催さなかったりする場合には、運動中の水分摂取量が足りなかったことを意味していますので注意しましょう。

水分損失率と脱水諸症状については以下の通りです。
1% 大量の汗、喉の渇き
2% めまい、吐き気、ぼんやりする、食欲減退、血液濃縮、尿量減少
3% 汗が出なくなる
4% 全身脱力感、皮膚の紅潮化、いらいらする、精神不安定、無関心
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20% 生命の危機、死亡

これから気温はどんどん上昇していきます。熱中症なども起こりやすい季節になりますから、スクールを受講の際は必ずスポーツドリンクをご持参ください(できれば受講前に500ml程度の水分摂取をお勧めします)。また、体調が悪くなったりした際は無理をせず休みましょう!

それでは次回をお楽しみに。

<お知らせ>
・5月2日(金)より第52期がスタートします。

 

2008年04月08日第29話 2008年4月8日(火)

こんにちは。(有)エムズテニスパークの鈴木です。
突然ですが皆さん一度は飲んだことのある飲み物「ヤクルト」。私は健康のために毎日ヨーグルトを食べたりヤクルトを飲んだりしています。ではヤクルトの語 源はご存知ですか?実はヤクルトという言葉はエスペラント語なのです。エスペラント語とは1887年(明治20年)にロシアの眼科医ザメンホフが「世界共 通言語を作る」と発表し、現在でも世界で100万人程度が使っていると見られている世界共通言語のことです。エスペラント語ではヨーグルトのことを「ヤフ ルト」と言い、その日本語が「ヤクルト」なんです。皆さんご存知でしたか?

第29話の今回は外科的応急処置について書きたいと思います。皆さんRICEという言葉を聞いたことがありますか?RICEとは、Rest(安 静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字をとったものです。さらに、 Stabilization(固定)を加えてRICESと表現する場合もあります。適切な応急処置は損傷範囲の広がりを減らし、腫脹(しゅちょう)を抑 え、痛みを軽減することができます。
<R:Rest(安静)>
 運動を継続しておこなうと受傷した組織はさらに損傷を受けることになりますし、内出血をしている場合は腫れがひどくなりますから、運動を中止して安静にします。
<I:Ice(冷却)>
 患部を冷却することにより痛みを軽減することができますし、冷却することは損傷した組織の代謝を下げることになりますから、二次的低酸素障害を軽減する ことになります。また、損傷部位の拡大を防ぎ、浮腫や内出血による腫脹を軽減することにもなります。受傷後10分以内に冷却を適用しないと効果が薄くなり ますから注意して下さい。
<C:Compression(圧迫)>
 損傷をうけた軟部組織に圧迫を加えることで内出血や腫脹を抑えます。ただし圧迫が強すぎると静脈還流を妨げることになり、末梢の循環障害を起こし、二次的損傷の原因になる場合がありますから注意しましょう。
<E:Elevation(挙上)>
 患部を心臓より高い位置にすることにより、内出血による腫脹を抑えることです。

応急処置の基本となるRICEと傷の手当ての方法を知ることはスポーツにかかわるすべての人に必要な知識だと思います。しかし、あくまでも応急処置 のため骨折・脱臼・筋断裂などによる明らかな変形がある場合や腫脹や痛みのひどい場合は専門医の診断を仰ぐことは言うまでもありません。

ナスパテニススクールはナスパ接骨院として同じ敷地内に専門医が常駐しており、スクール会員、ジュニアアカデミー生が怪我をしてもすぐに対応できる ので非常に助かっています。テニス肘や腱鞘炎の治療やマッサージ、リハビリなどスポーツのけがにかかわらず診療をしていますのでなにかありましたら(ない ほうがいいですけど)ご来院ください。詳しくは「ナスパ接骨院 090-6855-0971(青木先生・松井先生)」まで!

それでは次回をお楽しみに。

<お知らせ>
・4月11日(金)より新規入会者及びコース変更の受付を開始します。

 

2008年04月05日第28話 2008年4月5日(土)

こんにちは。(有)エムズテニスパークの鈴木です。
つい最近、テレビで「へんな国」として紹介されていた番組がありました。ちょっと面白かったので書きたいと思います。その国は「トルクメニスタン」という 名前でした。皆さん聞いたことがありますか?1991年にソ連国家が崩壊してできた国で、人口は500万人です。さまざま面白い法律があり、ニヤゾフ大統 領の独裁政権という事情からできた法律がほとんどなのですが、今日はその一部を紹介したいと思います。
?祝日メロンの日:大統領がメロン大好きなため8月の第2日曜はメロンの日という祝日とする。
?国内全部禁煙:大統領が禁煙したため思い出さないように。
?口パク歌唱禁止令:音楽の敵だからという理由。
?ニュースキャスター化粧禁止令:大統領がテレビを見ていて男女の区別がつかなかったため。
など日本から考えると実にユニークな法律ですよね。

さて、第28話の今回は「根性」という言葉について考えたいと思います。最近のスポーツの世界では根性という言葉は死語のような扱いをされているよ うな気がします。しかし本当にそうなのでしょうか?根性とは一番根っこの部分を意味している言葉です。つまりスポーツでは土台となる部分だと思います。木 は根が腐っていたら花が咲かないどころか倒れてしまいますよね。同じようにスポーツも土台が重要で、その土台となる部分が根性だと思います。「気合・根 性」、言葉にしてしまうのは簡単ですが実行するのは非常に難しいことです。合理的なことはいいことだと思いますがほんとうに苦しい場面で「自分自身がここ まで頑張ってきたのだ!」という気持ちが力となると思います。一進一退の状況を抜け出すときや試合の終盤などはこのような気持ちを持っているかどうかで結 果が変わってくると思います。強い心は日々の鍛錬からです。今の子供は根性がないという言葉をよく聞きますが、それは私たち大人が子供から根性を取り上げ てしまった結果のように自分も含め、感じています。

根性・気合・勇気など最近はあまり口にしない言葉。その言葉の意味をもう一度考え、行動していきたいと思います。
それでは次回をお楽しみに。

<お知らせ>
・4月10日(木)まで第52期の優先継続週です。
・4月11日(金)より新規入会者及びコース変更の受付を開始します。